メッシュの問題点

旧日本測地系(Tokyo Datum,以下日本測地系と記す)から世界測地系(日本測地系2000=JGD2000,以下世界測地系と記す)に変わって経緯度の基準がかわりました.それに伴ってメッシュも変化しています.
以下にその例を示します.赤が世界測地系で,青が日本測地系で描いた1kmメッシュ=基準地域メッシュです.


5134-04-42 徳島市八万町 徳島県立博物館付近


他の例

5235-01-35 神戸市中央区 JR三ノ宮駅付近

5030-33-01 福岡市中央区 西鉄福岡(天神駅)付近


 ここで問題なのが,日本測地系と世界測地系の1kmメッシュでは互換性がなく,異なった測地系のメッシュは単純には比較できません.過去に蓄積されたデータと比較する場合は問題となります.また,多数の方による市民参加型調査では,調査者が異なった測地系のメッシュを用いる可能性もあり,データの誤入力が発生する可能性があります.特にWEBサービスなどでホームページで経緯度から変換したり,地図で選んでメッシュを特定する場合,どちらの測地系のものなのか認識して用いる必要があります.

 日本測地系のメッシュの場合は,環境省が作成したメッシュ地図が本となっていてメッシュ調査をする場合の基準となっています.これは古い5万分の1の地図を使っている点や印刷が不明瞭な点など使いづらいものとなっています.そこで,日本測地系による1kmメッシュ地図 を作ってみました.

 総務省統計局のホームページ(http://www.stat.go.jp/data/mesh/yougo.htm#kaisei)には「この測量法の改正に伴い、地域メッシュの統一的な作成方法を定めた日本工業規格「JIS X 0410」についても平成14年2月20日付けで改正が行われ、日本測地系の有効期間は10年間(平成24年2月まで)とするように追加されました。」とあります.平成24年以降は日本測地系のメッシュは使わないことになるかもしれませんので,世界測地系への移行か,経緯度によるデータの蓄積などの対策を取る必要があります.

ここで利用した地図は国土電子ポータルのサービスを利用しました.うまく閲覧できない場合はhttp://portal.cyberjapan.jp/をご覧いただき,プラグイン等の設定をしてください.


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